人権の享有主体を学ぶ

法律を学ぶ『憲法』 legal
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人権の享有主体

人権の享有主体きょうゆうしゅたいってにゃんだろにゃ?

人権は、人種、性別、社会的身分に関係なく、主体的に扱うこと。
どんな人に対しても当然に人権は保障されてるってことだね。

もちろん、未成年だって人権の享有主体であることには変わりがないから人権は当然に適用されてるにゃ。

でも、未成年はまだ心身ともに発展途上であって、判断力も未熟だから保証される人権の性質よっては必要最小限の制約が許されているんだよ。

いろいろと配慮されているってことだにゃ。
どうんなものがあるか見てみるにゃ。

民法4条 年齢二十歳をもって, 成年とする。
憲法15条3項 公務員の選挙については, 成年者による普通選挙を保障する。
憲法26条1項 すべて国民は, 法律の定めるところにより, その能力に応じて, ひとしく教育を受ける権利を有する。
憲法27条3項 児童は, これを(勤労権利と義務)酷使してはならない。

 

成年年齢については2017年6月13日に民法改正により成年年齢が18歳に引き下げられたね。

施行せこー(公布された法令の効力を現実に発生させることにゃ)は2022年4月1日からだにゃ。

この改正と同時に女性の婚姻開始年齢も16歳→18歳に、男性は変わらず18歳。
ってことは、お互いが成人(18歳)したら親の許可無く結婚できて、選挙も出来るようになるってことね。

でも、喫煙や飲酒は今まで通り20歳なってから!だから気をつけないといけないにゃ。

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天皇・皇族

天皇は日本国の象徴って習ったけど、天皇も日本国民にゃのか?

もちろん、天皇・皇后も、日本の国籍をもった日本国民だし、人間であることに基づいて認められる権利は保障されてるよ。

だけど、全部一緒ってことはにゃいんだよにゃ?

国政に関する権能を有しない天皇には、選挙権や被選挙権等の参政権は認められてないし、婚姻の自由や財産権、言論の自由も一定の制約があるよね。

天皇と皇族とでは、人権保障の範囲に若干の違いがあるのも当然ってことだにゃ。

法人

人権は、個人の権利だから、人間でない法人には認められてにゃいよにゃ?

そうでもないよ!法人もまた人権享有の主体であるとして、性質上可能なかぎり・・・・・・・・・法人にも適用されるって認められているんだよ。法人の活動も自然人を通じて行われているわけだしね。

会社も現代社会にとって重要な活動してるもんにゃ。
法人に対しても一定の人権の保障がないと不公平だにゃ。

自然人だけに考えられる人権、たとえば、選挙権、生存権、一定の人身の自由などは法人には保障されないけどね。

だけど、人権規定は原則として法人にも各個人の固有の性格と矛盾しない範囲・・・・・・・で適用されてるよ。
たとえば、精神的自由権について、結社の自由(21条)、宗教法人が心境の自由(20条)、報道機関による報道の自由(21条)なんかがあるよね。
プライバシーの権利や環境権なども適用されるよ。

外国人

外国人は、人間であるからもちろん人権は保障されてるよにゃ?

もしろん、人権は保障されてるよ。
でも、全てが保障されているわけではなく、権利の性質上、日本国民のみを対象とするものを除き、外国人にも等しく及ぶとしているんだよ。

◆保証されない人権
  1. 参政権
    [狭義の参政権(選挙権・被選挙権)]
    その性質上・・・、当該国家の国民にのみ認められた権利のため外国人には及ばない。
    しかし、市町村という住民生活に最も密着した地方自治体のレベルにおける選挙権は、永住資格を有する定住外国人に認めることもできる。(認めることは憲法上禁止されていない)
    [広義の参政権(公務就任権または資格)]
    ①公権力の行使または公の意思の形成に参画することによって直接的に統治作用に関わる管理職に就くことはできないが、
    ②もっぱら専門職・技術的な分野においてスタッフとしての職務に従事するなど、統治作用に関わりが弱い管理職と、
    ③それ以外の、上司の命を受けて行う補佐的・補助的な事務またはもっぱら学術的・技術的な専門分野の事務に従事する公務員につくことは、必ずしも国民主権の原理に反しない。合理的な理由に基づいて日本国民である職員と在留外国人である職員とを区別することは、労働基準法3条にも、憲法14条1項にも違反するものではなく、特別永住者についても一般の在留外国人と異なる取扱いが求められることはない。憲法14条1項 すべて国民は, 法の下に平等であつて, 人種, 信条, 性別, 社会的身分又は門地により, 政治的, 経済的又は社会的関係において, 差別されない。

    最近では、一定の職種に限って公務員就任要件から国籍条項を外す自治体が増えてるにゃ。

  2. 社会権

    社会権とは、国家による自由で、生存権、教育を受ける権利、勤労の権利などがあるにゃ。

    ・社会権も、国によって保証されるべき権利であり、参政権と異なり、外国人に対して原理的に認められないものではない。
    ・財政事情等の支障がないかぎり、法律において外国人に社会権の保障を及ぼすことは、憲法上何ら問題はない。
    ・限られた財源の元で福祉的給付を行うにあたり、自国民を在留外国人より優先的に扱うことも許されている。(→在留外国人か定住外国人か否かの区別はない。)

    日本の財源も無限ではにゃいからにゃ。
    国民年金法の障害福祉年金の受給なんかも、日本国民が優先されること、在留外国人を支給対象者から除外することも、立法府の裁量の範囲だから25条に違反しないって判例がでてるにゃ。(塩見訴訟最判平.3.2

  3. 入国の自由
    [入国の自由] 国際慣習法上、外国人の入国の許否は当該国家の自由裁量により決定しうる。よって特別の条約が存しない限り、国家は外国人の入国を許可する義務は負わない。
    つまり、入国の自由も保障されていない

    だけど、決して国家が恣意的しいてき(自分勝手)に許否を決定するってことではないにゃ。いくら不法入国者だったとしても、人身の自由は保障されてるにゃ。

    [出国の自由] 日本人同様、憲法22条2項 何人も, 外国に移住し, 又は国籍を離脱する自由を侵されない。この権利は性質上外国人にも適用され、出国の自由を保障している。
    [再入国の自由] 再入国は単なる入国ではなく、日本に帰ってくることを前提に渡航し、その上で再び日本に戻ってくるものだから保証されてもよさそうだが、外国人には「憲法上、外国へ一時旅行する自由を保障されているものではない」として、再入国の自由も保障されていない

◆保証される人権

以上の権利のほかの、自由権平等権受益権は、外国人にも保証されてるにゃ。でもにゃぁ、、その保障の程度や限界は、日本国民とまったく同じというわけにはいかにゃいにゃ。

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